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2009年6月29日

蒸気トラップ型アルミ電解コンデンサを開発

ニチコン株式会社

 ニチコン株式会社は、アルミ電解コンデンサの圧力弁作動時に、コンデンサから放出される蒸気化した電解液を吸収し、発火による煙と誤認されない世界初となるリード線形の蒸気トラップ型アルミ電解コンデンサを開発しました。

概要・開発背景
 アルミ電解コンデンサは、安全性を考慮し、仕様・規格を超える温度、電圧、リプル電流(※)などが印加されると内圧が上昇し、コンデンサケースに設けられた圧力弁が作動することで、アルミ電解コンデンサの破裂を防止する構造になっております。圧力弁が作動すると上昇した圧力で蒸気化した電解液が外部へ急激に放出されますが、一般家庭で照明器具や電気製品に搭載されたアルミ電解コンデンサが弁作動を起こした場合には、発火による煙と誤認されたり、アルミ電解コンデンサから放出された電解液がプリント配線板等を汚したり、電解液の臭気が問題になることがまれにありました。
 そこで、過電圧等万一アルミ電解コンデンサにとって異常な状態になり圧力弁が作動した場合にも、放出される蒸気化した電解液を吸収することで、発火による煙と誤認されない蒸気トラップ型アルミ電解コンデンサを開発しました。



特 長
 本製品は、当社がこれまで培ってきたアルミ電解コンデンサの技術をベースに、万一の異常時には圧力弁が作動して製品の破裂を防止しながら、製品外部へ放出される蒸気化した電解液を吸収する安全機能構造を備えております。本構造による特長は以下のとおりです。

圧力弁が作動しても、放出されるガス化した電解液を吸収するため、発火による煙や臭いと誤認されない。
ガス化した電解液が冷却され再液化してプリント配線板に付着し、回路をショートさせる等の二次被害を発生させない。
アルミ電解コンデンサの電気特性、信頼性への影響がない。

 本製品は、特に家庭内で長時間使用される照明機器、家電製品の電源回路やACアダプタに最適な製品であり、リード線形から上市し、チップ形、基板自立形への展開を予定しており、加賀コンポーネント株式会社(東京都台東区、代表取締役社長:塚本 勲)の協力も得て製品展開を検討して参ります。

 なお、当社は、環境負荷に配慮した製品開発を進めており、本製品もRoHS指令に対応済みです。

参考仕様
端子形状 リード線形
定格電圧範囲 6.3〜450V
定格静電容量範囲 6.8〜6800µF
製品寸法 Φ10×20L〜Φ18×40L(mm)
耐久性 105℃ 5000 〜10000時間保証
サンプル ’09年9月より
量産 ’09年10月より500万個/月の供給体制を予定
生産工場 ニチコン大野株式会社
福井県大野市下丁第1号11番地2
(ISO 9001、ISO/TS16949、ISO 14001認定取得)
※語句説明
リプル電流 リプルは「波状」を意味する言葉であり、リプル電流とは、直流に波状の交流成分が含まれた電流のことで、脈動電流ともいう。許容できるリプル電流が大きいほど、優れたコンデンサといえる。


【過電圧印加試験】
蒸気トラップ型アルミ電解コンデンサ   従来品
 
以 上


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